2025.10.29

双子パパ日記 Vol.17「ヘルメット治療、卒業の日」

双子を育てる、パパ目線の子育て日記シリーズ。大和屋のスタッフ「やまちゃん」が、日々の育児を通して感じたこと、考えたことを綴っています。

今回は、双子パパ日記vol.12と13でも登場した、双子の「ヘルメット治療」の続編。
治療に、一区切りがつきました。卒業のきっかけと、気になる結果とは……?

半年間、ずっと続けてきた「ヘルメット治療」

この双子パパ日記でもたびたび登場している、双子の「ヘルメット治療」。
その後もコツコツと続けてきて、気づけば半年が経っていました。

治療の「開始」もあれば、もちろん「卒業」もあります。
卒業のタイミングは、人それぞれ。
ヘルメット治療経験のある家庭の話を聞くと、 ヘルメット治療の卒業には本当にいろいろな形があるようです。

主治医から「完治しました」と言われて外す子もいれば、ヘルメット内の頭皮が蒸れてしまい、発疹がひどくて続けられない子も。
また、最初は問題なく装着できていても、成長とともに嫌がってしまい、ヘルメットを外してしまう子もいるそうです。
そのどれもが、その子と家族にとってベストな卒業タイミングなのだと思います。

 

突然訪れた、ヘルメット治療卒業の日

我が家の「卒業」タイミングは、治療をはじめてちょうど半年。
双子の保育園入園のタイミングで、突然やってきました。

自宅では治療のケアが可能でも、園生活となると、ヘルメット治療の管理はできません。

ヘルメット治療は「ただ四六時中ヘルメットをかぶっているだけ」ではなく、想像以上にケアに手間がかかります。
まずは、1時間おきにヘルメットを外して頭皮を拭く必要があります。 汗をかいて蒸れて、肌荒れを起こしてしまうからです。
それに加えて、ヘルメット自体は硬くて重い。もしも、ヘルメットを装着している子とぶつかって頭をぶつけてしまったら、私たち大人でも「痛っ…!」と悶えるほど。集団生活には危険が伴います。

保育士さんがたくさんの子どもたちを見ながら、双子にだけ 1時間ごとのケアを行い、さらに他の園児にケガがないように管理するのは、もちろん現実的に難しい。
園から「保育園では、治療の管理はできません」と言われたとき、もちろん頭では理解していましたが、心の中では「まだ完治していないのに、どうすれば……」という戸惑いや葛藤が入り混じっていました。

ただ、治療のために入園自体を諦めるわけにもいかず、私たちの場合は、「入園」という環境の変化が、ヘルメット治療卒業のきっかけになりました。

 

いざ! 治療卒業を見据えた最後の検査へ

「卒業の日」が決まると、気になるのはやはり結果です。
半年間の双子の努力、私たちの努力が、どこまで報われたのか。

最後の通院の日、車内では夫婦で、そわそわしていました。

「半年で、どこまで良くなったかな?」
「毎日、大変だったよね…(そして、ヘルメット2つで88万円…)」
「頼む、良くなっていてくれ……!」

治療中のことをしみじみ振り返りながら、祈るような気持ちで病院へ向かいました。

 

斜頭症の診断には、5段階のレベルがあります。
レベル1が「標準値」、レベル5が「極めて重度」。
初診時、うちの双子はふたりとも「レベル5:極めて重度」の診断で、ヘルメット治療をスタートしました。

半年間の治療の末、結果は、ふたりとも「レベル2:軽度」に!
主治医の先生からは、「成長につれて、標準値に近づき、さらに目立たなくなるでしょう」との言葉をいただきました。
私たち家族にとって、十分すぎる結果でした。
何より、あのときの選択とこれまでの努力が、間違っていなかったと実感できた瞬間でした。

 

双子のヘルメット治療を終えて

卒業から少し経って、過去の写真を見返していたときに気づいたのは、治療初期のヘルメット写真はたくさんあるのに、途中からぱったりと減っていること。
「あぁ、この時期は本当に余裕がなかったんだな」 と、夫婦でしみじみ話しました。

思い返すと、治療はまさに手探り状態でスタートしました。
1時間おきにヘルメットを外し、ふたりの頭皮を拭いて、 ヘルメットの内側をアルコール消毒し、また装着。
時計ばかり見ていた気がします。

夜、寝るときももちろん着用します。
ヘルメットが不快なのか、夜泣きが増えてなかなか眠れない日も続きました。
汗だくになり、泣きながら寝つく姿を見て「これで本当に良かったのかな」「本当によくなるのかな」と、不安になることも多かったです。

思えば、最初にヘルメットを手にした日。
日々のケアの大変さや膨大な治療費に直面し、現実の重さにビビって、不安に押しつぶされそうになっていた私たち。
ですが、そんな日々を経て今、ふたりの頭を撫でるたびに「やってよかった」「がんばってよかった」「ふたりともがんばったね!」と、心の底から思います。

さあ、ヘルメット治療は卒業です! 
慣らし保育も乗り越えて、いよいよ保育園デビュー。
ここからまた、双子の新しい成長がはじまります。

ヘルメット治療中の双子
治療を終えて。治療前と比べ、頭の形がかなりきれいになりました!

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yamatoya magazine

わたしたちは、子ども家具メーカー「yamatoya」です。

家具メーカーとして
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子ども家具をつくってきた歴史は、
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